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特撮『仮面ライダーW』 感想 まとめ

どうせ、来週も碌な事にならなさそうなので、先に仮面ライダーWの感想まとめ。

・総評
仮面ライダーWは、終盤までテンポという点では平成ライダーの中でもかなりきっちり持続していて素晴らしかった。探偵モノというストーリー形式が良かったのだろう。これに尽きる。むしろ、これがあるからこそ作品として救われてる感じ。テンポが良いので、ストレス無くサクサク見れる。

ただ、例のごとく終盤は投げっぱなしというか、サクサクさ加減にまかせて雰囲気で誤魔化して終了という悪い癖が出ていたように思える。

・コンセプト
もともと、コンセプト面が素晴らしかった。街、家族、相棒、探偵、様々なガジェット。

ただ残念な事に、これらのテーマはきっちり処理されなかった。探偵、相棒モノという部分は比較的きちんと表現できていたとは思うが、他は割と前半で力尽きて、後半投げた印象。コンセプトをきちんと消化していたら、かなりの名作になっていたのでは無いだろうか。その点が凄く残念。

ガジェット面に関しては、特にそう思う。プリズムビッカーが登場してからは、戦術に応じてガイアメモリの組み合わせを変えてフォームチェンジするという一番の特徴が消滅しちゃってるし。アクセルに関しても、青アクセルになって折角のモービルガジェット設定が使われなくなって魅力が下がったと思う。

ただ、テラードラゴンとの最終戦では、元の赤アクセルに戻ってモービルガジェット駆使してたりして、スタッフの愛を感じた。ミック戦でもWは、エクストリーム使ってなかったし。となると、やっぱり、こうスポンサー的な事情なのかなーとも思える。新商品ねじこんどけみたいな。

・主要キャラに関して
祥太郎と、フィリップの主人公2人のキャラクターはとても良かったと思う。祥太郎はキャラに探偵という枠組みがあるので、キャラにそこまでブレが無かった。平成ライダー的なふわっとした何となく正義の味方みたいなキャラ(たいてい無職かフリーター)にならなかったのは大きい。フィリップ君に関しても、存在そのものが割と重要な伏線でストーリーの根幹にかかわっていたということもあって、キャラに変なブレは無かったと思う。

ヒロインは、割と残念な感じだった。コミカルなキャラにするにしても、もうちょっとやり用があったんじゃないの?という感じ。普段は普通だけどポイント毎にコミカルにメリハリつけて大きくはずしていく感じなら良かったんだが、亜樹子の場合デフォが過剰にコミカルなので、シリアスな雰囲気に入った時の違和感が凄まじかった。個人的にはヒロインは、やっぱり可愛いと思えるキャラでないとなーと思う。亜樹子はキャラが悪ノリし過ぎで、あんまり可愛く無いんだよね。別に見た目が特にブサイクだった訳でも無いんだし、キャラ設定の問題じゃないかなーと思うんだけど。

鳴海探偵事務所のバランスを考えた場合、もうちょい亜樹子は大人なキャラにしとくべきだったんじゃないの?と思う。フィリップ君は浮世離れした常識のないキャラだし、祥太郎は半人前で探偵アコガレ!なキャラだし。お姉さん系か、妹系キャラのどちらで行くかは置いておいて、少なくとも落ち着いて地に足ついたしっかり者キャラにしとかないと。若干、そういう描写もあるもののその辺り中途半端だった。亜樹子はツッコミ役の割には、自分が一番酷いギャグキャラなのでバランス悪いんだよなぁ。

・ストーリー
Wを前編、中編、後編に分けるとするなら、やはり前編がピークだったと個人的には思う。霧彦さんが死ぬあたりまで。

何より、前編では一番の特徴としてキャラクター描写が優れていたと思う。今回は、敵組織が家族という点が特徴だったわけだが、敵だけどみんな人間的で単なる悪人というわけでもなくそれぞれ思いやりや理想なんかを持っているというのが表現されていて、凄く魅力的だった。園崎パパは謎のまんまだったが。特に、霧彦さんは顕著で、敵だけど爽やかで時にコミカルで、時に熱くて憎めないキャラクターで、平成ライダー史上でもベスト3に入るくらい良く出来たキャラクターだったと思う。死に際なんかも、もうこいつが2号ライダーで良いよと思ってしまう程だったし、あれほど死んで残念だったキャラはそう無い。あそこで格好良いまま華麗に散ったから、なおさら良かったというのもあるけど。

冴子お姉さまにしても、単なる非情なキャラでは無くて、やはり組織を任されている責任感からこう振舞ってるんだなーと思わせる描写もあったし、だからこそ組織の外にいる妹に腹を立てていたわけだし、そしてそれでもストーカー事件の時みたいに何だかんだで妹に対するやさしさみたいなのを見せたりと、ハンパなく厚みのあるキャラクターだった。

若菜も、姉に反発して悪ぶってるけど、フィリップ君関連では地の優しさ見せたりとか、後に唐突に暗黒面に落ちてしまったけども、家業と良心との間で揺れ動くキャラクターに繋がる下地という点でよく出来ていたと思う。個人的に、霧彦さんと若菜の絡みが好きだった。そんな感じに、敵の人間的な部分でのキャラクターが凄い魅力的だなというのが前半の印象。それ以外にも、この時点では街とか、ガジェットライダーとかのコンセプト面をきっちり守って頑張っている感があった。ガジェットを使ったアクションが特にカッコよくて視覚的にも充実していたと思う。

そして、中編。まず新キャラクターの井坂深紅郎が酷かったと思う。とにかく凶暴凶悪なだけというキャラクターの薄っぺらさ。強敵感は出ていた気がするが、どう見てもただの狂人にしか見えなくて、逆に倒されるために出てきましたという感じ。医者設定とか、イギリス紳士っぽい服装とかそういう記号的に処理されてた部分がもうちょいまともに活かされてればなーと思う。本性的な部分はそのままで良いにしても、普段の姿をもう少し紳士的で優しげで知性的にしてくれていたら、キャラに厚みがあったのに。

あと、何で井坂をミュージアムの社員にしとかなかったのかが謎。無駄に園崎家の外部の人間にするから、ストーリーの都合上で冴子がキャラ崩壊しちゃったんじゃないの?男にベタぼれしたり、園崎家を捨てたり、そんなキャラじゃなかったろ。園崎パパも、そこは威厳を示して軽くボコっとかないと。それをしなかったせいで、結局冴子は家族捨ててるんだし。若菜も訳の解らん処理されて明らかに頭おかしくなってたし。そんな感じで中編は、前編で積み上げてきたものが、一気に崩壊した印象。

あと、照井竜について。仮面ライダーアクセルのパワーアップは正直いらなかったろと思う。そもそも、井坂は照井の宿敵として設定されていた訳だ。だったら、ニコイチなんだったら最初からアクセルのまま倒せるように設定しとけよと思う。強さ的に、アクセル>Wという感じにしておいて、最初は未熟だったアクセルがフルに力を発揮できるようになって井坂倒すくらいで良かったのでは?という印象。実際、無駄に二人共パワーアップしちゃったせいで、井坂篇の後で照井は、一気に空気化してるし。一応、冴子ナスカと戦うという感じで活躍はしたが、基本的に加速装置キャラはチートすぎて扱いに困るだろ・・・。

後編は、言わずもがな。まともに回収されたのはフィリップくん関連の伏線のみという。そもそも、ミュージアムはガイアインパクトの為に動いていたわけだが、じゃあそのガイアインパクトって何なんだよと言われると謎のままという。結局、最後までまともな説明は無かった。もしかして、本当に家族を犠牲にしてまでやらなきゃいけない、地球の全生命を守るための儀式とかだったらどうするつもりなんだよ。ガイアインパクトの正体いかんで、そういうまさかの展開とかもありえたわけだし、その辺りの説明を放棄するというのは普通考えられなくないかと思うんだが。シュラウドの話も、割と雰囲気だけで片付けられちゃったし。若菜が突如、暗黒面に堕ちた理由も結局のところ謎のまま。親父はなんだか発狂してるし。姉は家でたまま帰ってこなかったし。家族というテーマはどこへいったんだ?

加頭のキャラクターも酷かった。全く人間味の無いキャラだったのに、行動原理が冴子が好きだからとかそういう感情的な理由だとかいわれてもねぇ・・・って感じ。表情での感情表現抜きにしても、ささやかな仕草とか言動で、親愛表現とかおもいやりとか、そういうのって表現できるだろ。会うたびに無表情で私好きですからとか唐突にセリフで言うだけで、惚れてる描写とか、馬鹿じゃねーの?って感じ。ユートピアのメモリの何でもありな訳のわからない能力描写が、後編の全てを暗示している感じ。まぁ、何となくその辺は雰囲気で・・・みたいな。説明不足を雰囲気で誤魔化そうとする不誠実さは本当に見ていて腹がたつ。

という訳で仮面ライダーWは、霧彦さんが死ぬところまでオススメです。
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by trial-6 | 2010-08-23 07:48 | 作品・感想

最近好きな作品

・信長の野望・創造(ゲーム)
・SimCity(ゲーム)
・獣電戦隊キョウリュウジャー(特撮)
・仮面ライダー鎧武(特撮)
・マギ(漫画)
・ONEPIECE(漫画)
・シグマフォース(小説)

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